01/1/5(星期五)

厦門観光

 今日は一日厦門を観光する予定ということでとりあえずホテルの近くをうろついて朝飯を食べた。探し方が悪いのかどうも厦門では手ごろな食堂が見つからない。注文をして見栄えがよくないので失敗かと思ったがそれなりの味だった。少なくともみかけよりはよい。たったの2元だった。


見栄えがよくない麺 2元(28円)だった
 
 朝食後、コロンス島に渡り日光岩へはどうやって行けばいいか考えていると、電動モーターカーみたいなのの客引きが来た。ちょうど遊園地なんかに走ってそうなゆっくり走る車だ。コロンス島は車がないということでこれで行く事にした。といっても20元(280円)もした。だいたい、20元あれば厦門から100km以上離れた泉州までミニバスでいける金額だ…。とにかく、モーターカーが走り出し、運転手の小姐は中国語でいろいろガイドしてくれる…が、僕の中国語レベルではなかなか聞き取れない。お茶を飲むかというので結構好きだみたいな話をすると茶館へ案内された。これが、ぼったくり?の始まりだったのだが。小奇麗なその茶館には個室があってその一つに通された。あなたのために日本語が出来る女性を呼んでくるといって連れてきたが、習い初めなのかほとんど出来なかった。だいたい僕のひどい中国語の方が大分マシな感じだった。ちなみにお茶をいれてくれた下の小姐は多少英語が出来た。


茶館ではこんな感じでお茶を試飲させてくれる

彼女の日本語の先生が書いたお茶の案内を読みながら2人はいろいろ説明してくれた。うーーんでもこの案内所々日本語が壊れているんだなあ…。ちなみに彼女の日本語の先生は松下電器の厦門駐在社員で日本人なのだが…。
 お茶はおいしかったが、やはりというか勧めてきた。最初の値段は、ちょっと大きめの缶に一杯で200元(2800円)いくらなんでも高いというと小さい缶で2割引で80元ということで高いと思いつつ買ってしまった。してやられた感じ。しかし、こうやってもう一度眺めてみると身分証もちゃんと下げているしぼったくり茶館というわけではなさそうだ。まあ、恐るべき中国人の商魂といったところか。
 お茶を買い終わると上の写真の女性はそそくさと去っていった。もう一方の日本語勉強中の小姐は(といっても高校生ぐらいにしか見えないのだが。)時間があるなら日本語を教えてくれと自分の作文を持ってきた。結局気の弱い僕は日本語を教える羽目に…。高い茶を買って日本語を教えるボランティアをしてお人よし日本人は何をやっているのやら。一通り教えてあげるとありがとう。今度厦門に来る事があったら電話をしてと携帯の電話番号と名前を教えてくれた。
 茶館を出て日光岩を目指した。しかしコロンス島は本当に景色が綺麗なところだった。泉州から来るときにバスで隣だった女子大生も本当にきれいなところだといっていたのもうなずける。、また、観光客向けの施設も数多くあった。


コロンス島の景色[左]        島内にはいろいろ観光客向けの施設がある[右]

 また、コロンス島は国民党軍を追いやった政治的な地点でもあるようで、愛国教育のため壁画が建設中だった。題材は国民党軍を追いやる人民解放軍。中国らしい。 人民解放軍の兵士の姿も時々見かける。


解放軍が国民党を追い払う図が掘り込まれた壁画 建設中[左]  ゴンドラに乗るとコロンス島が一望できる[右]

 しばらく歩くと門票を売っていたので買って階段を上ると地図にもあるケーブルカーが見えてきた。これに乗って日光岩へ向かう。

頂上
頂上はこんな感じ


頂上から見える絶景

 こうしてひいひい言いながら階段を登り、頂上を目指した。しかし、頂上から見える景色はなかなかだった。その後、降りて船で厦門島へ戻り、昼食にした。炒麺とは言ってもこんなかんじでスープ入りスパゲッティーみたいだった。

炒麺
スープ入りスパゲッティーみないな炒麺

 その後バスに乗って大砲台がある胡里山に向かった。


おんぼろ連接バスに乗って胡里山へ向かった

 乗ったバスは市外地を駆け抜けていった。厦門は道路が十字路で交わっていないためごちゃごちゃで道に迷いやすい。しかも、通りは結構狭いところも多い。程なくして終点の胡里山へ到着した。
 ここは昔の砲台や弾薬庫が残っていて公園のようになっている。砲台は外国からの侵略に備えて市民が資金を募金によって集めドイツから購入したそうである。ここも、軍用地の一つとなっていて人民解放軍の兵士がうろうろしていた。ここには望遠鏡を見せてくれる小屋があった。僕も借りて覗くと台湾の最前線の島金門島が見えた。たったの7kmだそうである。看板がたっていて”三民主義統一中國”の文字がはっきりと読めた。いかにも中華民国を標榜する台湾らしい看板だ。人の影がよく見えなかった。ということは金門島に行っても最前線の地点は立ち入り禁止で厦門は見えないのだろうか。

金門島
大砲台と五星紅旗と大砲台[左] のどかな海岸だが中央に見える島は金門島(台湾統治)である。[右]

 一通り回った後、今度はタクシーに乗って厦門園林植物園に向かった。タクシーの運転手は片言ながら英語を話した。彼が言うには厦門には松下電器やソニー、そしてフィリップスが進出しているとのこと。フィリップスは日本じゃなくてオランダのメーカーだといったが、オランダの部分が通じなかった…。Hollandといったがさすがにここまでは英語が出来なかったようだ...。
 というわけで植物園に到着した。植物園は広大な公園といった感じだった。亜熱帯なので植生も日本人から見ると珍しい。

植物園植物園
よく整備された広大な植物園はるか彼方に摩天楼が見える

 売店があったので入って思わずソフトクリームを買ってしまった。中国でソフトクリームを食べたのは初めてかと思ったら、天津のファーストフードてんであったっけ…。

中国のソフトクリーム
中国のソフトクリーム

 ぶらぶらした後、とりあえずバスを乗り換えて厦門駅へ向かってみた。途中厦門大学を通るのだが結構広大なキャンパスだ。学生のいでたちもあまり日本の学生と変わらない気がする。

厦門駅
近代的な厦門駅

 厦門駅前はそれなりに混みあっていた。まあ、中国なら見慣れた光景ではあるが。駅前を散策しているうちになんか風邪の調子がよくない事に気がつきタクシーでホテルまで戻る事にした。
 この後、ホテル近くの食堂で夕食とした。風邪のせいで食欲がなくなってきたので魚香肉絲とスープを頼んだ。

夕食
魚香肉絲とスープ ちなみにスープは蛤が一杯入っている

 ホテルに戻り風呂に入った後、休もうとすると猛烈に喉が痛くなり寒気がしてきた。ほどなくして関節が痛くなった。さすがにやばいと思い、解熱剤をつかった。症状からインフルエンザらしかった。幸い、インフルエンザの予防接種を受けていた僕は、軽くすんで行き倒れにならずにすんだが…。
 この後の旅行日程は出来るだけ体力を使用しない省エネ旅行にせざるを得なくなった。