今日は少林寺へ行くために駅へ向かった。案の定、少林寺行きのツアーの客引きがたくさんおり、中国人ツアーへ潜り込むことにした。運賃は40元だった。
バスは途中、水晶を売る店へよった。去年万里の長城へ行くツアーに参加したときも宝石屋へ寄っていたので、旅行社とタイアップした宝石売りが中国でははやっているようだ。
宝石屋を出てバスに戻るとスペイン人が通訳とともに乗り込んできた。どうやらバスに乗って少林寺まで行くらしい。さすがに中国で白人は珍しいので英語が出来る人たちは積極的に彼に話しかけていた。気がつくと僕の隣に座っていた人もスペイン人の隣に座って話しかけている。日本人の人気危うしである。もっともこの時点で僕が日本人であることは気づかれていなかったようだったが。
こうして、山を登り少林寺に到着した。ここで、バスの車掌が話しかけてきたが、僕の中国語ではついていけない。そこで彼は同乗していたツアーガイドに英語で話しかけるように頼み、英語でコミュニケーションが取れた。ちなみにこのツアーガイドはバスに乗り合わせた観光客(中国人)に雇われたガイドのようで、バスの車掌たちとは特別何の関係も内容だった。
中国人だと思われていた男が日本人。しかも英語が出来る様だと言うことでスペイン人の去った後、今度は僕が彼らの興味の的となった。しかし、結果的にはこのおかげでこの一団(例のツアーガイドを含む)に混じって世話を焼いてもらうことが出来て助かった。彼らと一緒に少林寺の中をまわった。中学生くらいの女の子が二人含まれていたが英語で話しかけてきた。日本の中学生ならここまで英語はうまくないだろう。たいしたものだ。
何の変哲もない少林寺[左] 水色の女性が例のツアーガイド 赤色の子はいろいろ話しかけてきた[右]
この後一行に混ぜてもらって昼食を食べた。そしていろいろ話をした。"北国之春(ベイグオジチュン)を日本語で歌えるか?"なんて尋ねられた。そして、”あなたは新日本人だ。”という。そのわけを尋ねれば昔の日本人は中国へ侵略しにやってきた。でもあなたは違うと…。
こうして、食事の後、彼らと一旦別れた。僕はカンフーを見るためにホールへ向かうためである。バスに乗ってちょっと離れた場所へ向かった。
初めての中国武術だったがなかなか迫力があっておもしろかった。バスの車掌さんは、気を利かせて記念撮影までしてくれた。
迫力の少林寺カンフー[左] 記念撮影(黒いのが私)してもらった[右]
カンフーを見終わった後、またバスに乗って戻り塔林などを見学した。するとさっきまで一緒だった一団とまた会ったので彼らとぐるっと回った。
塔林はこんな感じ。墓らしい
奥には鳥の動物園みたいなところもあって少林寺も観光化されている感じもした。
こうしてバスに戻り少林寺を後にした。今度は行きと違い皆がいろいろ僕に話しかけてきた。みなさん興味津々のようだった。帰りに洛陽の郊外にある白馬寺に寄っていくかと聞かれた。まだ行っていなかったのでまたしても一緒について行くことにした。
白馬寺は中国でもっとも古い仏教寺院のようで、1900年以上の歴史があるという。寺はきれいに整備されていた。
中国最古の仏教寺院 白馬寺
寺を歩いていると例のガイドさんが英語で話しかけてきた。「あなたはどうして英語が上手なの?何年勉強した?アメリカには行ったことがある?」と言った感じだ。
バスに戻るとまた子供たちに質問攻め。給料はいくら?みたいなことまで聞いてくる。二万元と答えると目を丸くした。あまり言いたくはなかったのだが。物価も高いんだとタクシーやコーラの値段を言うとまたびっくりのようだった。
バスは洛陽駅へ戻った。ここで一行と別れた。中国人のみなさんの気遣いで楽しい一日を過ごすことが出来たのは感謝だ。僕はホテルへ戻り一休みすることにした。さすがに結構暑い中歩いたので疲れた。
この後、最後の洛陽での夜、曹さんの食堂へ向かった。曹さんは僕を表に招き、餃子づくりを目の前で見せてくれた。
曹さん笑顔でお出迎え[左] 餃子づくりを見せてもらえた[右]
今日は回鍋肉を食べることにした。辛いの大丈夫?と聞くので特別辛いのは駄目だと答えると、辛さを加減してくれたようだった。
今日は回鍋肉を食べた。
今日に限って他にもお客さんが多く曹さんは忙しく飛び回っていた。実は、この時点で曹さんの名前を聞いてなかったので是非聞いておきたかったのだが…。手が空いた時に聞いてみると、曹縁朋だと書いてくれた。ついでに住所も書いてくれた。せっかくだからデジカメで撮ってあげた写真をプリントアウトして送ってあげようかとも思った。
別れ際に、今日最後ねと言うので、明日の朝に鄭州へ行きますと答え握手をして別れた。本当に素朴でいい人だ。もしこれを読まれている方で洛陽へ行かれる方がいたら是非この食堂へ寄られてはどうだろうか。場所は洛陽駅の真ん前に鳥居のようなものがあって金谷園と書いてあります。この鳥居をくぐってまっすぐ奥の方へ行くと食堂が数件並んでいてその奥の方にあります。看板には東方紅餐館とあります。看板に”為人民服務”と書いてあって食堂内に毛澤東の写真がいっぱいなのが目印です。きっと曹さんが暖かく迎えてくれることでしょう。