結構派手なKCR(九広鉄道)の電車。オクトパスカードで乗れる
香港側のイミグレ入口
香港を出境して川を渡るとそこは中華人民共和国経済特別区深センである。実は、深センは経済特別区であり、大陸の人も自由に出入りできるわけでなく、第2国境のようなものもある。香港から見れば緩衝地と言う事ができるかもしれない。
橋を渡ったあと、上の階に上り、深セン経済特区専用のビザを申請した。写真も入らず100香港ドル払うだけであっさりビザを入手できた。ただ、このビザ経済特区内しか行けない。さらに奥に行きたい人はイミグレ近くの中国旅行社で一般の1次入境ビザが取れると聞いたが、定かではない。いずれにしても、この特区ビザから切り替える事はできないため注意が必要のようだ。
申請すると数分であっけなく発行されるビザ
こうして無事入境
深センは、1980年に建設が始まった都市であるが現在人口は320万人とのこと。いかに急速に発展したかが伺えるが、現在も建設ラッシュは続いているようだ。高速鉄道の看板もあった。
そして、深センといえば、香港人の買出しにやってくる羅湖商業城である。物価が安いのでごった返していた。広東語の喧騒も聞こえてくる。
香港人の買出しのメッカ羅湖商業城(よくみると看板が香港式漢字の繁体字で書かれている。)
街を歩いていると外国人とわかるらしくいろいろと声をかけてくる。按摩とか、怪しいのだと”交朋友”だの”看電影”だの言って来るが、適当にあしらう。”我不とん漢語。不要!”(中国語わかりません。要りません。)と言っても敵もさるものなかなかで引き下がらない。”何言っている。中国語わかっているじゃないか”と食い下がってくる。そうだ、あんたは正しい。本当に全くわからないなら中国語で私はわかりませんと言うのは変かもしれないな…。でも、北京語勉強歴わずか3ヶ月しかもテレビ見てただけだもんね…。
一番厄介だったのはストリートチルドレンが金をせびってくるやつ。もし一人に金をやると大群になって押し寄せてくるので用心したほうがいいらしい。
駅前近くの食堂に入って”什麼菜好吃ま?(どの料理がおいしい?)”と尋ねると小姐が考え込んでいる。潮州炒飯があったのでこれとレモンティーを頼んだ。小姐に中国語は話せませんと言うと、筆談で普通話(標準北京語)が話せないのかと聞いてくる。いや違う、日本人だと言うと状況がわかったようだった。
どうもバテ気味で食欲がない。食い終わった後、会計を済ませ、小姐にむかって「小姐!請問。厠所在なーる」(お嬢さん。ちょっとお尋ねしますがトイレはどこでしょうか?)と言うと、小姐は吹き出して、トイレの場所を教えてくれたが、ドアをノックしてから「等一下(ちょっと待って)」と中に人がいる事を教えてくれた。やっぱり日本人が北京語を話すのは変なのだろうか。
その後も、深センの駅前をうろついた。何度声をかけられた事か。西武デパートでトイレに行こうとすると、男用のトイレも女用として使われている。デパートのおばさんが「もうちーそー」と広東語で教えてくれた。どうやら僕は深センでは、中国人には見えず香港人に見えるようである。
こうして日暮れまでうろつき、香港へ帰る事にした。夜になると香港人用のイミグレカウンターはすごい列であった。いかに多くの香港人がやってくる事か…。なお、外国人である、日本人用のカウンターは別で、階も別なので注意したほうがいい。実際僕は間違って待っていて、香港人の人が英語で教えてくれた。
長蛇の列(上の階)は香港に帰る香港人。幸い外国人である日本人はここには並ばなくてよい
こうして香港に戻った。バテ気味で食欲もないので、シーフードカレーを食べた。
一日深センをうろついてみて結構面白かった。いろいろ話し掛けられるので中国語の勉強にもなる。物価も安いしまた機会があったら行って見たいものだと思った。