片側7車線もある中華路
さらに下町を歩いていると重い荷物を持って横断歩道が渡れず困っているおばあさんを見かけたのだが、若い女性が、おばあさんの荷物を持って先導してあげているのを偶然目撃した。渡り終えると女性は荷物をおばあさんに渡し、人ごみへと消えていった。台湾の人が親切だと改めて感じた一コマだった。同じようなシチュエーションで日本だったら同じように助けるか考えこんでてしまった。
しばらく行くと重熙門があったが何の変哲もない…。
重熙門
さらに少し歩くと目的地の龍山寺に到着した。ここは台北で最も古い寺だそうで、市民の信仰の中心だとか。
寺には飲み物の自動販売機があった。ありがたいので、沙士を買って飲んだ。
アメリカ製のバスを使っている國光号
こうして、中正機場に到着し、なんなく便を変更する事ができた。
隣に座ったおばあさんは、見かけから察するに90歳ぐらいではないだろうか。ところが、北京語で話しても反応がない。客室乗務員も北京語で話し掛けているが通じているようにない。そこで不思議に思って英語でスッチーに尋ねてみた。
「このおばあーさんは北京語を話しているのですか?」
「いいえ」
「台湾語?」
「いいえ」
「それでは何語を話しているんでしょう?」
「わからないんです。だから私達、彼女とコミュニケーション取れないんです。」と苦笑い。
少なくとも広東語でもないようだった。中国人ではあるようであるが、自分たちのコミュニティーの言葉しかしゃべれないようであるし、文字も読めないのであろう。同じ中国人同士でもこうなると宇宙人みたいなものだなと感じた。巨大な中国文化を感じる一幕だった。しかし、このおばあさん、言葉も通じないのに異国香港へ一人で行くわけで、機内食も平らげていたし長生きするわけである。
途中、男性乗務員が立ちあがろうとするおばあさんに向かって北京語で
「没関係、没関係。請座…」(大丈夫、大丈夫、座っていてください。)
と説得している。こりゃ大変だわ。
香港まではわずか一時間半。そうこうしているうちに到着した。
食事後は男人街でT恤(Tシャツ)や尖沙咀の重慶大厦をうろついたりした。
男人街の賑わい[左] 香港で一番怪しい建物重慶大厦入口[右]