99/8/2(月)

朝の龍山寺へ

 今日の夕方には香港へ発つのでそんなに時間はない。そこで歩いて龍山寺へ行く事にした。途中歩いていくと中華路に出た。本当に広い道路である。


片側7車線もある中華路

 さらに下町を歩いていると重い荷物を持って横断歩道が渡れず困っているおばあさんを見かけたのだが、若い女性が、おばあさんの荷物を持って先導してあげているのを偶然目撃した。渡り終えると女性は荷物をおばあさんに渡し、人ごみへと消えていった。台湾の人が親切だと改めて感じた一コマだった。同じようなシチュエーションで日本だったら同じように助けるか考えこんでてしまった。
 しばらく行くと重熙門があったが何の変哲もない…。


重熙門

 さらに少し歩くと目的地の龍山寺に到着した。ここは台北で最も古い寺だそうで、市民の信仰の中心だとか。


龍山寺


龍山寺は台北市民の信仰の中心

 寺には飲み物の自動販売機があった。ありがたいので、沙士を買って飲んだ。
 

台北站南部をぶらぶらと

 台北站近くに戻り、食堂に入って猪肉水餃(豚肉水餃子)を頼む。おばちゃんが何か言うのだが言っている事がわからない。数回言ってもらって、やっと幾個(ジーガー)と言っている事がわかった。10個頼む。とってもおいしかった。10個で35元(130円あまり)は安い。
 その後CD屋に2,3軒入って物色した。結局、那英のアルバムを2枚買った。
 さらに、昼近くになったので、別の食堂に入って蛋炒飯と柳丁原汁を食べた。
 

そして香港へ

 中途半端に時間が余ったので、繰り上げて香港に向かう事にした。この前もそうであったが(但しこの前はキャセイ)、 
変更不可能なチケットでも当日便に空きがあれば、前の便に振り替えてもらうのは可能なようである。そんなわけで、國光号で中正機場に向かう事にした。


アメリカ製のバスを使っている國光号

 こうして、中正機場に到着し、なんなく便を変更する事ができた。
 隣に座ったおばあさんは、見かけから察するに90歳ぐらいではないだろうか。ところが、北京語で話しても反応がない。客室乗務員も北京語で話し掛けているが通じているようにない。そこで不思議に思って英語でスッチーに尋ねてみた。

「このおばあーさんは北京語を話しているのですか?」
「いいえ」
「台湾語?」
「いいえ」
「それでは何語を話しているんでしょう?」
「わからないんです。だから私達、彼女とコミュニケーション取れないんです。」と苦笑い。

 少なくとも広東語でもないようだった。中国人ではあるようであるが、自分たちのコミュニティーの言葉しかしゃべれないようであるし、文字も読めないのであろう。同じ中国人同士でもこうなると宇宙人みたいなものだなと感じた。巨大な中国文化を感じる一幕だった。しかし、このおばあさん、言葉も通じないのに異国香港へ一人で行くわけで、機内食も平らげていたし長生きするわけである。
 途中、男性乗務員が立ちあがろうとするおばあさんに向かって北京語で

「没関係、没関係。請座…」(大丈夫、大丈夫、座っていてください。)

と説得している。こりゃ大変だわ。

 香港まではわずか一時間半。そうこうしているうちに到着した。
 

香港到着

 空港でリコンファームを済ませた後、移動に便利な八達通(英名オクトパスカード。地下鉄やバスで使用できるプリペイドカード。使用の際、センサー部に近づけるだけでよく、煩わしくない。)を利用しようと考え、機場快線に乗るつもりはないが駅に向かった。ところが、客務中心で尋ねるとここじゃ買えないと言う。ありゃま。市内直通バスに乗ろうにも、既に客務中心は閉まっていて、小銭が足りない僕はどうにもならない。そこで、路線バスで対岸の東涌に行き、MTR駅で八達通を買う事にした。そして、MTRを乗り継いで油麻地のYMCAに向かった。
 その後、街に出て夕食を食べた。スープはまずかったが、チキンカレーはまあまあだった。

 食事後は男人街でT恤(Tシャツ)や尖沙咀の重慶大厦をうろついたりした。


男人街の賑わい[左] 香港で一番怪しい建物重慶大厦入口[右]