2005年2月11日 

アユタヤへ

 朝食はホテルの宿泊料についていたのでラウンジに向かった。エグゼクティブフロア客専用のラウンジと言うことで、物静かな雰囲気だった。バイキングと言うことで各種料理を取る。

 
朝食

 この後、荷物をまとめて一旦チェックアウトし、荷物を預かって貰った。今日の晩は通常のフロアーのためである。
 アユタヤへは列車で向かう。このためタクシーでポアランポーン駅へ向かう。ホテルのタクシー乗り場からタクシーに乗ると、いきなりのぼったくり。150Bだという。後で分かったことだが、まともなタクシーで行けば50B強の値段の距離である。この後もタクシーのぼったくりーには悩まされた。高速料金を余分に取ったり、メーターに細工して、倍くらいの値段を要求されたこともあった。注意にも限界はあるのであきらめるしかないのだろうか。
 駅に着き、切符を買う。アユタヤまで急行列車で40B。ところがまたしてもこのチケット売り場でしてやられた。1000Bを渡したので2人分で80Bのはずなのだが、返ってきたのは20B。そのとき既に渡したお札は片づけられており確認することはできない(真っ先に引き出しの中に入れたので確信犯)。おかしいのでは主張するが埒があかない。自信もなかったのでその場を後にし、チケットを確認するとなんと発車時刻で急いで列車に乗り込んだ。財布の中を確認するとやはり900B程足りないのでだまされたことが分かる。この国ではたとえ制服を着た公務員であっても騙すと言うことだろう。実際チケット売り場には釣り銭を確認するように書かれていた。
 列車は程なくして発車した。発車間際に購入したためか座席指定の欄は空欄で、立っていく羽目になる。アユタヤまで約1.5時間の道のりだ。有名な観光地なので車内に日本人が多い。途中で2人降りたので座るがしばらくすると空港近くの駅で女性が乗り込んできた。彼女は私たちが座っていた席の片方の指定を持っていたので私が立つことになった。
 彼女は英語がうまい人で聞いてみると、ドイツ人の旦那がいるそうだ。友人と女性はしばらくこの女性と会話をしていた。


アユタヤまで乗った急行列車。電化されておらずディーゼルカー

 こうしてアユタヤへ到着。小さな田舎駅だ。早速トゥクトゥクの客引きが寄ってくる。一日ツアーの誘いもあったが断って、とりあえずワットプラマハタートへ向かった。 


ワットプラマハタート

 ここは昔、寺院だった場所が遺跡となって残っている場所のようだ。崩れかけた仏塔や木に埋まった仏像がある。一通り見終わった後に裏手の方へ歩いてみた。幸いのことに曇っているのだが、それでも相当に蒸し暑かった。


破壊された?首のない仏像が並んでいた

 しばらく歩くと別の遺跡が見えてきた。ワットプララームと言うらしい。中には入らなかったが。同じく630年ほど前に建てられた寺院で、ビルマ軍によって破壊され廃墟となったようだ。


ワットプララーム

 さらに歩いていると象に乗っている観光客と出くわした。よく見ると同じ列車の車内にいた白人のおねーちゃんのようだ。


 さらに歩いてワットプラシーサンペットへ向かった。


ワットプラシーサンペット

 ここも言ってしまえば廃墟と化した遺跡だ。王の墓らしい。
 時間もいい時間になったので近くの食堂で焼きそばを食べた。まあまあの味か。


焼きそば 50Bだった記憶

 こうして一休みする。
 暑いしだんだん飽きてきた。基本的にどこも赤茶けた遺跡が立ち並ぶ風景なのだ。後は寝仏があるワットロカヤスタへ向かった。道を尋ねながら歩いて到着。


ワットロカヤスタの巨大な寝仏

 まだ早いのだが帰ることにする。しばらく歩いて大通りでトゥクトゥクを拾った。車内は既に女子生徒が3人乗っていたが、そこにおじさん2人が乗り込み駅まで行って貰うことにした。女子生徒達は途中の繁華街と思われるところで降りていった。この運転手は結構長い距離を乗ったにもかかわらず、ぼることもなく誠実な人だった。こうして駅に到着した。


夕方のアユタヤ駅に到着

 切符を買うと帰りも席がない。バンコク方向へ帰ると思われる観光客も多数いた。ホームに出て待っていると逆方向の列車がやってきた。乗り込む人たちも多数いる。改札などはなくかなりいい加減な雰囲気。


列車を待つ人々

 この後、自分たちが乗る列車も到着。どこも人があふれていて乗れない。後ろの方の車両にどうにか潜り込むと列車は発車した。
 しばらく連結部に立っていたが、そこに立っていても座席に座れる当てはないと考えて、座席の方へ向かった。すると三等車に空きがあることが分かり、座ることができた。タイ人はあまり座席を確保して座ることに執着しないようだ。列車はバンコク近くの空港近くの駅あたりまでは快調に進むのだが、その後はノロノロ。バンコク駅に着く頃には陽もとっぷり暮れていた。
 バンコクのポアランポーン駅構内を見回すと、なんと日本の車両がそのまま多数使われている。B寝台とか、広島という方向幕がそのまま掲示されていて何ともいえない。タイの鉄道は日本の在来線と同じ狭軌なので、そのまま中古が使えるのだろう。日本のお古は中古とはいえちゃんとエアコンもあるし、十分使えると言ったところか。


日本の銘板がそのまま。
日本国有鉄道とか富士重工とか書かれている。
昭和45年製だった。

 駅をあとにし地下鉄でルンピニー駅まで向かい、そこからタクシーでホテルへ戻った。正直タクシーを捕まえるのには大変な時刻だった。夕方タクシーは実車ばかりで空車を探すのは大変のようだ。ちなみに捕まえたタクシー、後から分かったのだが、メーターに細工をしていて正規の倍くらいの料金を表示していた。まあ、このタクシーを捕まえる前にふっかけてきたトゥクトゥクは150Bだったから、まだましなのだが。

 夕食はショッピングセンター内の中華料理屋で済ませることにした。最初英語のメニューを持ってきたが、これではよく分からない。その後中国語のメニューを持ってきてくれ、何とか注文できた。しかし、中国語は通じない。


中華レストランで夕食

 こうして一日終了。今日あてがわれた部屋は一般フロアーであるものの、コーナーの広い部屋であり、見劣りすることはなかった。
 明日は王宮あたりを散策する予定。