02/7/31(水)

 大同観光

 朝起きて、とりあえず朝飯を食べに近くの食堂へ行った。食べたのは刀削麺。ちょうどきしめんみたいな感じ。結構コシもある。卵いる?というので一つ入れてもらった。


刀削麺

 食堂を後にするとタクシーの運転手が声をかけてきた。雲崗石窟などに行きたかったので、お願いすることにした。ここで予定を変更し、太原までの寝台券(軟臥)を駅で買い、北京までの切符は払い戻した。そして、タクシーで大同観光に出発した。
 まず向かったのは、世界遺産の雲崗石窟。大同観光では外せない場所だ。石窟に近づいたところでなんと老人が道路上で頭から血を流して死んでいた(おそらく)。どうやら交通事故のよう。合掌…。
 雲崗石窟は以下のような感じ。やっぱり世界遺産だけあって巨大。


巨大な雲崗石窟

 次にすぐ近くにある観音堂へ行った。三龍壁とかもあるのだが、なんだか寂れた感じ。


観音堂の三龍壁

 次は郊外にある懸空寺へ行くことになった。雲崗石窟は街の北、懸空寺は南なので一旦大同に戻り、そこからまた向かう。懸空寺はかなり遠い。地図によると大同市内から100km近くある。途中黄土高原を抜けていく。光ファイバーが敷設されてどこまでも続いていたのが印象的だった。


どこまでも続く黄土高原

 二時間も走っただろうか。懸空寺に到着した。懸空寺は断崖絶壁に建つ寺だ。実は後で北京発名古屋行きの中国国際航空機に乗ったときに機内誌があって、ここにこの懸空寺のことが紹介されていた。


断崖絶壁に建つ懸空寺


懸空寺から眺める景色

 この後降りて下にある食堂で昼食を食べた。こんな感じ。


昼飯の麺

 実は、朝勧誘してきた人と結果的に運転手をしてくれた人は別だった(仕事仲間)が、ここで朝勧誘してきた運転手に再会。ちょっと話した。日本のお金が見てみたいという。1万円を見せると人民元でいくらだという。700元と答えると多すぎる。もっと小さいのはないかという。そこで100円硬貨を見せた。記念にくれないかというので上げた。人民元だと7元だけどコーラも買えないよと言うと笑っていた。この人とは別れ、行きに運転してくれた運転手に加えてさらに、別の運転手を1人のせ、車を換えて出発となった。行きに運転してくれた運転手は後ろで寝ている。ちなみに、ここからさらに木塔へ行かないかと言われたのだが、既に時間も結構過ぎていたし疲れていたので、市内に戻って華厳寺へ行ってもらうことにした。行き来た道をひたすら戻り2時間弱で華厳寺に到着した。
 華厳寺は何の変哲もない寺だった。一通り見た後、タクシーの運転手に「ここら辺ぶらぶらするから今日はありがとうといって代金を手渡した。」一旦別れたのだが、すぐに追いかけてきて、市内の善化寺に行ったか?行ってないなら行かないかと誘ってくれた。行ったことなかったのでお願いすることにした。善化寺も特にどうという事はないが、五龍壁があった。


善化寺 五龍壁もあった[右]

 この後、九龍壁まで乗せていってもらい、ここで再度お礼を言い直して運転手とは別れた。
 九龍壁のあたりは下町のようになっていて、しばらくうろうろした。大同の街は古い街並みが残っていて、所々石炭が積まれていた。
 その後、駅に戻り食事とした。


大同駅


水餃とスープ

 列車は23時発だ。まだ相当に時間がある。このため、ホテルに戻り、預かってもらっていた荷物を返してもらってからロビーで休んでいた。PCを使ってデジカメの写真を整理していると人が寄ってきた。いろいろ質問される。そのうちの1人、ホテルの服務員の兄ちゃんはお茶を持ってきてくれたり親切にしてくれた。やっぱり中国も田舎に限る。人が素朴で親切だと思う。
 21:00になったので礼を言ってホテルを後にし、駅へ向かった。駅の待合室は凄い人。今回、軟臥なので専用のラウンジにも行ったがここも結構な人だった。


太原行き4463次普快   軟臥車はこんな感じ[右]


切符

 知らなかったのだが、軟臥車に乗るには身分証を見せないといけないんですね。「あなた日本人なの?中国語上手ね。」と若い車掌さんに褒められた。人民鉄路は国営だから愛想が悪いと思っていたが、この車掌さんは違っていた。まあ、だから軟臥車を任されるのか?しかし、女性で夜行列車の車掌をやるというのは何かと大変だと思うが、考えてみると、男性の車掌は中国では見たことない。
 ベッドはかなり狭い。日本のB寝台より狭いのではないか。下のベッドだったが、落下防止用の柵はなかった。さすがに上段にはある。設備は四人部屋になっていて中から鍵をかけられるようになっている。しかし、ベッドにあるのは電灯一つで、カーテンもなく若い女性にはちとつらいかもしれない。
 一つ思ったのは、軟臥はかなり値段が高い。硬臥の2倍。こうなってくると飛行機とそれほど違わなくなってくる。乗っている人も当然金持ちだと思うのだが、なんか素朴さがなくつきあいにくい。それなりに親切なんだが。やっぱり自分には低グレードの列車が合っているのかもしれない。
 この後、横になって眠った。灯りを消すと真っ暗。なれない感じでトイレに行くのも大変だった。(向かいの寝台のおばさんが開け方を教えてくれた。)