スバルの失態とリコール


最近毎日のようにスバルのリコールのニュースが報道されている。スバル車を所有するものとしては、また来たかという思いなのだが、それぞれよく考えるべきことがあるように思って整理してみた。

1.完成車検査の不正によるリコール

これがリコール騒動の発端だった。私がインプレッサの購入契約を結んだのは今年の2月だが、すでにこの問題は報道され始めていた。私は問題が発覚し、報道された後の契約/生産だからこの問題は過去の問題になるだろうと踏んでいたが、甘かった。結局今年10月生産分までが対象となったので、私のインプレッサもリコール対象となるのだろう。(まだ正確にはわからず。)

もちろん法規に沿った検査をしていなかったのだからスバルが責められて当然なのだが、下に書いたとおり完成車検査が実効性がないものであるとしても、スバルは問題発覚後も法規に沿わない検査を続けており、流石に企業体質を疑ってしまう。

一方でこの完成車検査、あまり報道や議論がされていないが、どうやら前近代的な検査項目で実効性が低いために一部の車メーカーに軽んじられたらしい。つまり現在の自動車技術、生産技術、品質管理技術にとてもあっているとは言えない検査項目らしい。だとすれば国土交通省役人の不作為責任が大きそうだ。事実スバルは輸出が多いが、アメリカを含む輸出した車両は、完成車検査の不適切が理由でのリコールはないようだ。だとすれば、日本の完成車検査は自動車の品質を確認するのに実効性がない無駄な検査と言ってしまえるかもしれない。もちろん法規を守るのがルールだからリコールは必要だが、ユーザーとしてはすぐさま車の品質や安全性に関わる問題ではないと思っても良さそうだ。但し、ここまでスバルの態度が改まらないと、リセルバリューが下がるという不利益を被るのはスバルオーナーだ。

2.バルブスプリング不良によるリコール

これは重大だと思う。バルブスプリングが破損すれば、バルブを閉じることができなくなり、シリンダーとバルブが衝突してエンジンは損傷するし、そのまま走行不能になるから非常に危険な欠陥だ。もちろん海外向けの分もリコール対象になるようだ。

スバルのエンジンは水平対向エンジンだからバルブスプリングがあるシリンダーヘッドはエンジンの横側に位置して上からアクセスできない。だからエンジンを下ろして作業する必要があり、作業に2日かかるという。(現実には修理拠点で実施するので輸送を含めて1週間ほど?)水平対向エンジンならではの対策の難しさだ。例えばトヨタも過去にV6の3.5Lエンジンでバルブスプリングの交換をリコールで実施しているが、V6エンジンならバルブはエンジン上部からアクセスでき、作業は比較的容易だろう。

実は忘れてはいけないのは、バルブスプリングが対策品で製造が開始されてから既に5年以上経過していること。つまりスバルは5年前にはこの問題に気がついており、新たな生産分については対策を実施していたことになる。そして既に問題があるバルブスプリングで生産された車は5年間放置された。これは、非難されても仕方がないと思う。水平対向エンジンだから交換は大変だと考えて交換を躊躇したのかもしれないが、もたらせれる危険は重大であり、結局スバルに対する信頼は大きく毀損されたと思う。

正直今回の一連のスバルの対応はまずいことが立て続けに起こってますます信頼を失う結果となった。一方で完成車検査の妥当性については、ぜひ議論して、意味のある検査にしてもらいたいもの。無意味な検査を日本向けのみ実施するのなら、結局日本の消費者が不利益を被ることになると思う。


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