昨年7月私は内痔核と肛門ポリープの施術を受けた受けた。3箇所の内痔核に対しては、ジオン注射、肛門ポリープに対しては電気メスによる切除だった。当初手術はうまく行っていると思っていたが、術後3ヶ月経っても痛みが引かないことがわかった。手術を担当した医師のみたてからすると傷口は完治していて、痛みが発生する状況ではないとのこと。
ロキソニンのような抗炎鎮痛剤は全く無効なので、リリカという神経障害性疼痛の薬を処方された。ところがである、普通の人はリリカを服用すると眠くなる。不眠傾向にある私にとってはちょうどよいと思ったのだが、なんと不眠が出てしまうのだ。これはかなり特殊な例らしい。参考までに薬の添付文書を当たると、たしかに1%未満で不眠の副作用とあるが、そもそも不眠の治療に用いられるベンゾジアゼピン抗不安薬にだってその程度の頻度で不眠の副作用の記載があるので、やはり特殊な患者ということになる。
何度やっても不眠に陥るのでリリカを諦めて執刀医に相談すると、今度はトラムセットという鎮痛剤を処方された。実はこの薬はオピオイド系の鎮痛成分を含んでいる。オピオイドと言えばアヘン、モルヒネ…を思い出すとおり、あまり気持ちが良いものではない。執刀医は、トラムセットは麻薬指定もないし、慢性疼痛に適用があるから大丈夫というが…。
参考までにトラムセットで不眠は流石に生じなかったが、若干傷みが軽くなる程度で、物凄く効くという感じではなかった。なんせオピオイドだし、もう執刀医は投了という感じだったので、ペインクリニック(麻酔科)に行くことにした。
それまでペインクリニックというと、末期がんなどの疼痛緩和などが主ではないだろうかと思っていた。確かに多くのペインクリニックは在宅医療を担っていて、外来診察を行っている日時が少なかったりする。しかし行ってみると比較的若い患者が多いようだった。
そして、仙骨部硬膜外ブロックを試すことになった。これは尾骨のあたりに麻酔薬とステロイドを注射して痛みを緩和するのだが、血流を良くするなどの効果もあり、対症療法ではなく、根本治療につながる治療らしい。一度目に受けたときは不眠が出てしまった。そこでステロイド抜きの麻酔薬のみで施術を受ける方針としてもらい、1週間に一度治療を継続している。なかなか効果はあるようなのだが意外なことを言われた。というのも、このように傷が治ったのに痛みが継続する場合、精神的なものが関与しているかもしれないとのこと。以前原因不明の倦怠感と食欲不振に襲われ、検査したものの正常で、アビリット(=ドグマチール)を服用したら改善し、メンタルが原因であったことを話すと、(アビリットを)処方しましょうかと言われた。正直、まだアビリットは余っていたし、不眠で精神科医にはかかっているので、精神科医で治療を受ける事を伝えた。
そしてアビリットと硬膜外ブロックで引き続き治療を行っている。今の所、無痛ではないものの順調な感じ。このまま痛みが引いてくれると良いのだが。