中国といえばQRコード決済が広く普及しているが、今まで外国からの旅行者には敷居が高かった。理由は中国国内に銀行口座を持っている必要があり、中国に住んでいるのでなければ困難だった。
しかし、この11月に中国QRコード決済2大双璧の一つ、支付宝(Alipay)は、外国人が国際クレジットカードでチャージし利用できるQRコード決済を開始した。
これは便利だろうと、さっそくアプリをダウンロードし、日本でパスポート画像登録、SMS認証と、クレジットカード(発行会社はJCB)を登録した。どのくらい使えるかわからなかったので、とりあえず500元(約8000円)をチャージし中国へ出かけた。参考までにチャージしたのは、中国へ出発する4日前で、日本でチャージし問題はなかった。
中国に到着後使えなかった事は2回。1回は飲料自動販売機でQRコードを読んでくれなかった。もう一回は個人経営の食堂で、QRコードを読みこんで、金額をスマホに入力する決済方法だったが、何度やっても通信が途絶えて諦めて現金で払った。もしかすると通信環境が良くなかったのかもしれない。

この画面から進まず
しかしそれ以外は特に問題なく、タクシー、コンビニ、個人商店、レストラン等、便利に使うことができた。

そろそろ残額も100元あまりだし、使い勝手も悪くないのでチャージしよううとして問題が起きた。チャージを受け付けないのである。何度やっても結果は同じエラー。

何度やってもこのエラー
エラー後もAlipayで残額使用は問題なくできるが、チャージできないから残額が減ってゆく。訳が分からず、まずはTour Passのカスタマーセンターへのチャットで聞いた。スマホアプリ上から中国語及び英語でチャットで質問できる。最初はAIがFAQを回答するが、埒が明かないと、人間が対応してくれる。
人間のカスタマーセンター員はチャージ上限2000元を超えていることを疑ったが、残額100元あまり、チャージ操作額は500元で問題ないはずと答えると、こちらの登録携帯番号を聞いてさらに調べたがわからず、5営業日以内に上海銀行からSMSで連絡するとなった。
なお、このサービスでは利用者のクレジットカードから一旦上海銀行のプリペイドカードにチャージされた上で、Alipayが利用できる仕組みで、上海銀行は間に入って関与する金融機関だ。
某巨大掲示板で聞くと、通信環境やクレジットカード会社を調べたらと回答を得て、調べてなかったクレジットカード会社(発行会社のJCB)に問い合わせてみることにした。
JCBの問い合わせ窓口は、日本時間の朝9時から17時までなので、仮に時差が大きな地域へ渡航中なら、厄介だっただろう。
東京のカスタマーセンターへIP電話でかける。海外通話でも国内通話と通話費が変わらないからありがたい。音声遅延はあるが。
担当したJCB男性係員は、不審な取引として判断されてしまった結果、セキュリティーロックが掛かり、クレジットカードが使えなくなっている。1時間でロック解除するから待ってほしいとのことだった。実はこれで終わりではなかった。
1時間ちょっと経過したところで、再度チャージを試みるがやはり駄目。もう一度JCBに電話すると…。電話に出た女性係員に先ほどの男性係員との電話やり取りを告げると、その男性係員は電話後解除作業を忘れたらしい。これから、私(女性係員)が解除するから15分ほど待ってほしいとの事。最近日本のサービスも中国と比べて大して優れてないなとあきれる。
そして15分経ったところでチャージを試みると問題なくチャージ出来て事なきを得た。
ところで、海外からこういう電話をクレジットカード会社にする場合、ナビダイヤルとか、フリーダイヤルしかカード面に記載していない会社が存在する(手持ちカードの例だと〇ケットカード)。海外でカード紛失時とかナビダイヤルとか、フリーダイヤルに海外からどうやって電話するのと思う。